June 23, 2008

「ダイナマイト・ツアーズ」原宏一

桐野夏生の「東京島」を読んで、めっちゃ嫌な気分になっていたところ、面白い本に救われました。
 
 

ダイナマイト・ツアーズ」原 宏一

雅也と麻由美の夫婦はろくに仕事もせず自堕落な日々を送っていた。ところが新婚旅行中に雅也の父が急逝し、悠々自適生活が急転落下、借金を背負うはめに! 土地を売るために自宅を爆破するも大失敗。大怪我を負いながらアメリカに逃亡した二人は、ビルの解体を専門とする爆破屋・ボブと出会う。すっかりその魅力にとりつかれた二人はボブに師事するが……。

  
 
や〜。とにかく痛快です!

小難しいブンガクも良いのですが、ミステリーの雰囲気が漂っていない、こういう気楽なエンターテインメントは貴重ですね。初期の荻原浩的な。

ダイナマイト爆破の様子は映像にしたら面白そうです。
ってか映画化されるだろ。俺ならする。
 
  
  
  
もう桐野夏生は読まないよ。(`Д´)

January 23, 2008

20世紀少年

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ごめ、ちょ、いま、イソガシス。
 
 
 
 
 
ともだち!! ( ・∀・)人(・∀・ )

December 16, 2007

「国境の南、太陽の西」村上春樹

バブル絶頂期(1988年 - 1989年頃)の東京が主な舞台。 僕は一人っ子と言う育ちに不完全な人間と言う自覚を持ちながら育つが成長と共にそれを克服しようとする。結婚、「ジャズを流す上品なバー」経営の成功などで裕福で安定した生活を手にするが「僕」の存在の意味を改めて考える。そんな時にかつて好きだった女性が現われて―。

先日初めて神戸空港に行きました。

雨でした。

人気の少ない神戸空港で、なぜかこの本を思い出して、帰ってから読み返しました。

雪の降りしきるあの小松空港のことを何度も何度も何度も思い出した。何度も繰り返して思い出しているうちに、その記憶が擦り切れてしまえばいいのにと思った。

もう、この本を読むのは4回目くらいかな。
僕にとってのハルキ小説最高傑作です。
なんて言ったら世のハルキストに (゚Д゚)ハァ? (´,_ゝ`)プッ って言われそうですが。

この小説には昔から妙に僕の中の何かを震えさせる力が潜んでいます。
別に一人っ子でもなければ、好きだった幼なじみと再会なんてこともないのだけど。
 
 
 
逆にこれからは、この本を読むたびに、雨の神戸空港も一緒に思い出すんだろうな。。。

September 27, 2007

「稲盛和夫の実学」

稲盛和夫の実学

常勤監査役として入っていただいてる方から読むようにと言ってもらって、久々に再読。
社会人になりたての時も「ふくだ君、読みたまえ」とウエ課長に言われ、手に取ったものでした。
8年ぶりに、またも手に取ることになるとは、なんとなく感慨深し。

内容としては、「実践的基本原則」として、
(1)「キャッシュフロー」をベースとした経営判断を行う「キャッシュフローベース経営の原則」。
(2)モノとカネとの対応を徹底づける「一対一対応の原則」
(3)贅肉をそぎ落とす「筋肉質の経営の原則」
(4)トップがカンペキを目指せば下も自ずと100%を目指すようになる「完璧主義の原則」
(5)ダブルチェックを徹底し不正を未然に防ぐ「ダブルチェックの原則」
(6)アメーバ組織によって実現する「採算向上の原則」
(7)投資家と社員に対する徹底したディスクロージャーによるフェアで公明正大な「ガラス張りの経営の原則」
など7 つの考え方が説明されています。

しかし根幹に流れているのは、序章で提示されている、常に「『常識』にとらわれず、物事の本質を追求し、人間として何が正しいかという観点で判断する。」ということです。
それがあれば、必ずしも会計の専門知識が無くても、意志決定に足る会計の数字は読めると、稲盛さんは説きます。

実際に、びっくりするようなところを疑ってかかります。

・売上が増大するからといって経費が増えるのは当たり前なのか?
 → 売上を増やしながら経費を減らす方法はないのか?

・実勢とズレている法定耐用年数で減価償却するのは当たり前なのか?
 → 法定のほうがながいと、前半で過小償却になり、正しい意志決定ができない

・儲かってればさらに借り入れして拡大スピードをあげるのは正しいのか?
 → 借り入れに依存してると、拡大時はいいけど、いざというときに大変

・売上目標から決まる予算は妥当なのか?
 → ほとんどの場合、経費だけを確実に達成し、売上が未達になるのでよろしくない。

などなど。

僕なんか、全く授業に出てなかったけど、なまじ経営学部でちょこちょこ囓っただけに、逆に常識にとらわれやすいのかもしれません。目から鱗。
 
 
「『常識』にとらわれず、物事の本質を追求し、人間として何が正しいかという観点で判断する。」ということは、今は簡単に思えます。
それは、たまたま大きく躓くことがなかったからなのでしょう。
これからは、色んな事情で「ちょこっと操作しちゃっても大丈夫」みたいな悪魔の囁きや、訳のわからない事業に突っ込みそうになるときがくるのかもしれません。
この本を読んでいれば、そうやって道を踏み外しかけたときに、本質を思い出させてくれそうです。
必ずまた読み直したいと思います。

やはり凡百の駄本を読み漁るよりも、こうした名著を適宜読み直した方が得るものは多いのかもしれません。

それはつまり、無理矢理かき集めて何度も合コンに行くよりも、これぞという人とおデートを繰り返した方が実りが多いということでしょうか。
いやいや、大切な気づきを、稲盛氏から得ることができました。あれ?

February 04, 2007

「失われた町」三崎亜記

久しぶりの読書エントリ追加。

「となり町戦争」の三崎亜記さんの新刊を読みました。
  

失われた町」三崎亜記

30年に一度起こる町の「消滅」。忽然と「失われる」住民たち。喪失を抱えて「日常」を生きる残された人々の悲しみ、そして願いとは。大切な誰かを失った者。帰るべき場所を失った者。「消滅」によって人生を狂わされた人々が、運命に導かれるように「失われた町」月ケ瀬に集う。消滅を食い止めることはできるのか?悲しみを乗り越えることはできるのか?

面白かったー

 
町が消失するという設定も斬新なんだけど、それ以上に、その消失によって、大切な人と突然会えなくなったとしても、残された関係者は、決してそのことを悲しむことは許されていないという設定がイイ!(・∀・)
おかげで安易なお涙ちょうだい本になってないと思います。
  
 
むしろ自分と関係のない他者の痛みを、自分の問題と感じられるかどうかを問うているというか、さらにつっこんで、安直なボランティアイズムへのアンチテーゼを登場人物の視点を通じて提示してみたりと、なかなか奥が深かったです。

世界や国という大きな単位においても、会社のような小さな単位においても、消滅順化しちゃいかんよ。
内なる町を持たなきゃ。そんなことを突きつけられているように感じますた。
 
まあ、あまりにも村上春樹の稀代の名作、「世界の終わりと〜」を感じさせてしまうし(やー、もしこちらを読んでないなら今すぐ書店に走ることをオススメします!)、構成がかなり荒っぽくて、話に無理を感じるところが端々に残るなど、完成度はそれほど高くないと思うのだけど、やっぱこの作家さん、イイと思います。うん。
でも直木賞はさすがにだめだったかぁ。

しかしまあ、こりゃ次作も期待ですわ!(・∀・)

November 20, 2006

「フラット化する世界」トーマス・フリードマン

最近読んだ本で面白かったのもあげてかなくっちゃ。
夏からたまりっぱなしです。
ということで、まずは1冊目。


フラット化する世界」 トーマス・フリードマン

ものすごくかいつまんでしまうと、インターネットなんかの情報通信の発展によって、今までだったら国内でのうのうとやってられたサービス業のような仕事も、地球の裏側にどんどんアウトソースされるようになっちゃってうかうかしてると失業しちゃうよ!みたいな話。
グローバリゼーションは、しんじられないスピードで進んでるんだよ!って。
そして「自分の仕事がアウトソーシング、デジタル化、オートメーション化されることがない人」になるにはどうすればいいのか。これからの先進国はどうしていくの!?
そんな話が上下2冊の結構なボリュームで書かれてますが、内容も面白いし訳も軽妙なので、楽しく読めます。
なんかいっぱい発売されてる矮小なweb2.0本よりも、視点が広いこっちの方が断然オススメ。

この本では冒頭からアメリカからITや税務がインドへアウトソースされる様が取りあげられているんだけど、これってたぶん日本語圏の人にはまだピンとこないかも。
製造業は別として、サービス業ではまだ言葉の壁がフラット化の防波堤となってる・・・はず。
コールセンターだって沖縄とか北海道が多くて、生活の中でも「お、外国の人?」なんてのに出くわしたことはありません。
とはいえ、この先、どーなることやら。
って考え出すときりがないのですが、まあそんなことをつれづれ考える良いきっかけになることは間違いないと思います。

ついインド投信を買ってしまいました。。。w

August 27, 2006

「のだめ」が面白すぎる件について

久々に、少女漫画などに、どっぷりハマってます。

のだめカンタービレ

もうヤフオクで全巻揃えちゃおうかって勢い。
面白すぎですよ。これは!!(・∀・)
もうすぐドラマ化されるらしいですが、たしかにドラマ化に向いてるかも。
 
 
話の筋としては、主人公の女の子「のだめ」こと野田恵は、音大のピアノ科に通う変人。
頭もろくに洗わないような汚いキャラで、部屋は常にゴミため状態。
対して隣に住む千秋真一は、有名ピアニストを父に持ち、天才的な音楽的才能を持ちながらも、飛行機恐怖症のために海外留学やコンクール出場もできず、国内でただ腐っている指揮者志望の超イケメン音大生。しかも金持ちで家事もうまい。(このあたりが少女漫画ですねー)
この二人を軸にした、若者たちの成長物語といった感じです。
ついつい応援しながら読んでしまうあたり、僕もオッサン化してるのかもしれません。
でもって「あー、ちゃんと楽器習ってたら良かったなぁ」と思ったり。
 
 
 
僕自身は音楽についての専門的な知識は全く無いのですが、姉がチェロをやってたこともあって、一時期どっぷりとクラシックを聴きまくってたこともあって、知ってる曲が多くて楽しめましたが、特にクラシックを知らなくてもハマるんじゃないかなーと思います。

まあ、とにかくギャグがツボります。
「動物のお医者さん」なんかでケタケタ笑ってた人は、まずハマるかと思います。
とりあえず僕はガハガハ声を出して笑ってしまうので、あまり人気のないところで読む必要ありです。

っつーわけで、のだめトークできる人募集中です(・ω・)ノ

August 09, 2006

「30代未婚男」


30代未婚男

急増する「30代未婚男」。彼らはなぜ結婚しないのか?「相手がいない」「お金がない」「自由な時間とお金が大事」「責任をとりたくない」「まだ、遊びたい」…。彼らの現実をインタビューしながら、30代の本音と未婚問題の構造を探る。

もうすぐ30代という時期に目の前に現れたので、ついつい手に取ってしまいました。

男性の生涯未婚率は、1980年には2.60%だったが、(中略)2000年には12.57%に達しているのである。1980年のだんかいでは、女性の未婚率のほうが4.45%と上回っていたのだが、(中略)2000年の女性は5.82%にとどまっている

ほぉほぉ。負け犬とか言うてますが、男の方が結婚しなくなっているのですね。

で、なんでやねんというのを分析しようと試みているのが本書。

まあ格差の拡大とか、オタク化とか、色々と理由は挙がってるんだけど、面白かったのは希望年齢のミスマッチという以下の部分。

実は男性は自分の年齢があがっても、相手の女性に求める年齢は上がらないのだ。(中略)男性は31歳を過ぎると年下の女性との結婚願望が強くなり、40歳を超えるとすくなくとも5歳以上若い女性と結婚したいと考えているという。(ところが)男性が7歳以上という夫婦は1割しかおらず、同年齢や年下の男性と結婚する女性が増えている。実は男性も女性同様に年齢が上であることが結婚相手という点ではマイナス評価であるのだが、未婚男性にはそれがよくわかっていない。
   

わはは。

いつまでも自分はいけるとおもって余裕こいてたら、すぐに君も賞味期限切れですよ!と言われてしまいました。

うん。確かに。(´・ω・`)

August 08, 2006

「旅の極意、人生の極意」大前研一


旅の極意、人生の極意」大前研一

世界的経営コンサルタントの発想の原点は、若き日の添乗員時代にあった! 「添乗員・大前研一」が案内する15のプレミアムツアーから学ぶ、大前流・人生を豊かにする技術。

旅心を誘いすぎる一冊。
どれも行ってみたいみたいなぁ〜。
チェコ行ってビール飲みたい!
オーストラリアで砂浜爆走したい!!
はぁはぁ。
 
しかしまあ、どれも非常に興味をそそる旅ではあるのですが、大前さんが本書で言ってるスタイルにも、本当に共感できます。

 

旅を楽しむためには、まとまった休みも必要だし、それ相応のカネだってかかる。(中略)「休みを取るのが大変だ」「少し贅沢かも」などと、つまらない尻込みだけはしないでほしい。そうやって先送りしている間に、時間はどんどん過ぎていってしまうのだ。ようやく余裕が出てくる頃には、精神的にも肉体的にも人生を楽しめなくなっている、などと言うことは断じて避けねばならない

うん。避けねばならない!!(・∀・)

要するに良く働き良く遊べってことでしょう。

僕も人の3倍くらい働いて、人の2倍くらい遊びたいです。
良い景色をいっぱい見れるようにがんばろー。(・ω・)ノ


全然関係なく旅行つながりで連想したのですが、最近僕の芸能人ランクで超アツいのが、世界ふしぎ発見でミステリーハンターやってるこの人
numeri風に「マイ芸能人ランキング」をつけるとしたら、ゲーム差200,000でぶっちぎりです。あ、aikoタンは別ね。
もっと売れていっぱいテレビ出ればいいのに。ってか、ブレイク必至とみた!

August 07, 2006

「MOMENT」本多孝好


MOMENT」本多孝好

死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら…。病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。願いに込められた命の真実に彼の心は揺れ動く。ひとは人生の終わりに誰を想い、何を願うのか。そこにある小さいけれど確かな希望―。静かに胸を打つ物語。

ウマイ!!(・∀・)
 
 
いやー、話の展開がうまいうまい。
 
 
本多さんは、手に取る本がとっても近いひろさんお気に入りの作家さんなので、ずっと気になっていまして、やっと手に取ったのですが、いやー、こりゃいいや。

あらすじだけ見たら、入り込めないぐらいキレイすぎる話ばかりなのかと思いきや、全然そんなことはなくって、連作集みたいなかんじの短い話のあつまりなんだけど、結構重い終わり方をする話もありました。
それでも、読後感は清涼。
読み始めの「ああ、こういう話か」って先入観は、随所でうまいこと外されてしまいました。
文句なしにオススメの一冊。
 

 
というわけで、あと一作ガツンとくれば、お気に入り作家さんリスト入りは間違いなしですが、むむむ、ちょっとのこりはパンチが弱かったかな。
 
 
 

他に読んでみたのはこの辺。 
程よく良いけど「MOMENT」ほどではないか。
 
 

真夜中の五分前

小さな広告代理店に勤める僕は、大学生の頃に恋人・水穂を交通事故で失い、以来きちんとした恋愛が出来ないでいる。死んだ彼女は、常に時計を五分遅らせる癖があり、それに慣れていた僕は、今もなんとなく五分遅れの時計を使っていた。最近別れた彼女から、「あなたは五分ぶん狂っている」と言われたように、僕は社会や他人と、少しだけずれて生きているようだ。  そんな折り、一卵性双生児の片割れ「かすみ」と出会う。「かすみ」と「ゆかり」は、子供の頃、親を騙すためによく入れ替わって遊んでいた。しかし、それを続けるうち、互いに互いの区別がつかなくなってしまったという。  かすみは、双子であるが故の悩みと失恋の痛手を抱えてていることを、僕に打ち明ける。  そんな「かすみ」を支えているうち、お互いの欠落した穴を埋めあうように、僕とかすみは次第に親密になっていく――。

設定はありがちで、文体はハルキ的で、だけど、あまりにそれが徹底していて、逆に心地よかったです。
日曜の昼下がり川の見えるカフェで、ちょっと感傷的な気分になりながら、一人読むには非常に良い選択でした。
虫の居所が悪ければぶん投げてた可能性も否定できないですが。w
 
 

Fine Days

人が死に杉。
登場人物を殺すことで喪失感や非日常を演出するのは安易でイクナイ(・∀・)
しかもそれに超能力とかタイムスリップとかは、もう僕が一番ダメなパターン。
さすがに人格は乗りうつらなかったけど。w
それでも最後の短編「シェード」はかなりいける。や〜。良い話だった〜。
街のイメージはなんとなく寝屋川の商店街が出てきました。なんでやろ。
 
 
次の「MISSING」に期待!

August 06, 2006

「ワイルド・ソウル」垣根涼介


ワイルド・ソウル

一九六一年、衛藤一家は希望を胸にアマゾンへ渡った。しかし、彼らがその大地に降り立った時、夢にまで見た楽園はどこにもなかった。戦後最大級の愚政“棄民政策”。その四十数年後、三人の男が東京にいた。衛藤の息子ケイ、松尾、山本―彼らの周到な計画は、テレビ局記者の貴子をも巻き込み、歴史の闇に葬られた過去の扉をこじ開けようとする。

舞台が南米なのでってことで、メキシコ旅行のお供に連れて行ったのが本書。
まあメキシコは中米ですが、細かいことはおいておいてw

はじめて読む作家さんなので、面白くなかったらどうしようかと、ちょっと迷ったんですが、これが大当たり。
時差ボケのせいもあって、行きの飛行機と1日目の晩で読み切ってしまいました。
旅に持って行くには面白すぎた!
まあとにかく立ち読みで1章を読んでみてください。
きっと読み切ったときには、そのままレジにむかってるんじゃないかと思いますよ!!(・∀・)

女性描写がちょっと嘘くさい気がして、それだけが気になるところですが、読後感も爽やかで、筆者がきっと取材中に感じたであろう憤りも伝わってくる、とても面白い小説でした。

おれはその相手から受けた恩をおまえに返す。おまえも、このおれから受けた借りをいつかは誰かに返す。そういうふうにして、世界は繋がっていく

August 05, 2006

スティーブ・ジョブズ-偶像復活

最近、全然本について書いてなかったので、ちょっと一気に面白かったものをあげていきたいと思います。
 
 

スティーブ・ジョブズ-偶像復活

スティーブ・ジョブズといえば、言わずとしれたアップル社のCEO。

以前にご紹介したスピーチも素晴らしかったのですが、あれ、この人ってなんだかシッチャカメッチャカな人なんじゃなかったっけ?そういえば何となくしか知らないなーと思って手に取ったのが本書でした。

この本を読んだ印象としては、やっぱりハチャメチャな人でした。


しかしまあ、絶対無理だと思っていても、この人にやれと言われればなぜか乗せられて、そしてできてしまう。
1000人を前に即興で2時間しゃべり倒しても、話しが終わった後は、ダイナマイトが爆発したような拍手が巻き起こる。
繰り返しそういう場面が描かれているのですが、さっぱりピンときません。
よーわからん。一緒に仕事させてくれw

まあでも、そういう才能って本当に希有なんだと思うし、安易に影響されてもマネできるようなもんじゃないので、僕たちはマイペースで行きたいと思います。もちろんマイペースってのはのんびりする事じゃないけど。

とりあえず感想は一言でした。
事実は小説より奇なり。
この人は亡くなったら間違いなく映画になると思います。

March 14, 2006

「沖で待つ」絲山秋子


こないだの芥川賞を受賞した絲山秋子「沖で待つ」を読みました。

女性総合職として入社した私と、同期入社の男性「太っちゃん」との、恋愛関係でもなく、単なる友人というのでもない、同僚独特の連帯感を描いている作品です。


二人はともに福岡の営業所に配属になって、気の合う同僚として信頼を深めていきますが、ある時ふと「死んでも見られたくないもの」の話になります。

「あのさ、一番やばいのはHDD(ハードディスク)だと思うのさ」

わはは。わかるよわかる。確かに嫌すぎるなぁ。

そこで、二人は約束を交わします。
片方が先に死んだら、残った方が忍び込んでHDDをぶっ壊す、と。

そんな突拍子もない約束ですが、唐突な事故によって、その約束を果たすときが訪れます。


とまあ、そんな話でした。
 
 
純文学というほど堅苦しいものでもないけど、でも物語的な盛り上がりもそれほどありません。
でも良いんだなぁ。淡々としてて。

作者自身、本当に大学卒業後にINAXで働いていたらしく、配属先も福岡だったらしいのですが、その実体験に基づいているのでしょう。さらっとかかれるけれども仕事現場が細かく描写されているので、現実味が増しています。「和式便所」が、いつのまにか「和便」に略されてるのにワロタ。

全然知らない土地に配属される不安感といったものがうまく表現されていると思いますし、それが福岡と言うところも個人的な記憶と重なってツボにきます。
荷物を抱えてポンポン船に乗ったときの不安感は一生忘れないと思うしね〜。

と、なかなか良かったので、もう一冊行ってみようと思います。
次は「海の仙人

February 20, 2006

「暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで」サイモン シン

暗号ごっこをしたことがある人って多いんじゃないかと思います。

僕も小学生ぐらいの時に、なぜか授業中に友達と暗号文でメッセージをやりとりをした記憶があります。
 
 
遠い記憶ですが、たしかそのときは簡単にひらがな全部に2桁の数字を振ったような。。。
なんであんなことしてたんだろう?w
 
1つの字に対して、1つの対応する文字列が当てられる暗号化の方法を「換字式暗号」というらしく、本書の最初の方にでてきます。
こういった暗号を解くために発達したのが頻度分析。
言語によって良く出てくる文字や組み合わせ、滅多にでない文字というのは、統計的に決まっているので、それを鍵とすれば、解読できてしまいます。

そこで、さらに頻度分析に対応するために・・・と暗号作成者vs暗号解読者の戦いが、続いていきます。

その戦いは決して表舞台に出てくることは無かったけれども、どれだけ歴史を左右してきたか。

さらに暗号に関わった人たちの人間ドラマが見えてきて、もうめちゃんこ面白かったです。


暗号には難しいイメージがあるけど、解説が面白い上にわかりやすいので、頭は使うけどグイグイ読ませてくれます。実際、暗号の解読というのは、先に答えがわかっていれば、理解するのは手に負えないようなもんじゃないってことがわかりました。(その気にさせられてるだけかもしれないけどw)
今ならすっげー難しい暗号作れる気がする!w


というわけで、かなり強烈オススメの一冊ですた。
Amazonのカスタマーレビューって、レビュー数が多くて評価の高いものは、さすがに信頼できる気がします。

February 09, 2006

「奇跡の経営」

僕はあまりビジネス書を読みません。
自分で選ぶとハズレばっかり引いてしまうのです。
もちろん世の中には、良いビジネス書はたくさんあるのはわかるんだけど、どーもハズレひく率が他のカテゴリーに比べて圧倒的に高いので、けっこうトラウマ。

だから最近は人が良いって言ってくれた本しか読みません。
 
 
で、こないだ京都に行ったときに会ったKON氏からオススメしてもらったのがこちら。


奇跡の経営」 リカルド・セムラー

企業の成長のカゲで社員が犠牲になる時代は終わった! 社員のコントロールを一切やめ、急激に業績を伸ばしたセムコ社。 ブラジルで、学生がもっとも就職したい企業No.1という同社は、 辞職率実質“ゼロ”の全世界が注目する驚愕の経営を実践する。
   

 
めっちゃえがった。
  
  
 
どんなことでも、押しつけられて面白いわけがない。
どんな仕事でもキツい場面っていっぱいあるけど、それを楽しめるか楽しめないかは、仕事に対する意識が自発的かどうかで分かれるんだと思います。

その自発性を徹底的に引き出す取り組みをしている会社の話です。
こんなことを実践するだけでも難しいだろうに、結果まで出してる会社が本当にあるなんて、世の中広いです・・・。
 
 
 
 
その昔、とっても尊敬する人に言われたことを思い出しました。
 
何かを面白くないと思ったとき、自分が面白く変えてしまえばいい。
それが無理なら面白いと思えるよう努力しろ。
それでもどうしても無理なこともある。
そのときは面白いところを探せ。
最悪は、何もしないことだ。

と。

なんだか、そんなことを思い出しながら、今の会社を、働いている多くの人に、ここで働いていてよかったなーと思ってもらえるような企業文化を創っていきたいと、熱く思ってしまいました。

良い本でした。KON君ありがとう。

January 05, 2006

荻原浩「神様からひと言」

荻原浩「神様からひと言

大手広告代理店を飛び出し、中堅食品会社へ入社した涼平。 新製品企画会議でトラブルを起こし、リストラ要員の強制収容所と社内でウワサされる「お客様相談室」へ左遷されてしまう。神様であるお客様からのクレーム処理に奔走する凉平、実はプライベートでも半年前に女に逃げられていた。

荻原浩さんの本を読み漁りモードに入ってます。
いやいや、この人の本、面白すぎです。

因縁付けてくるお客さんとか、アホな上司に悩まされるとか、勤め人をやったことのある人なら誰でも体験するであろうところを、うまーく突いてニヤニヤさせてくれます。
あ、僕の勤め人時代は、上司に恵まれてました。いやホント。別部署にはイパーイいましたけ
それにしても、BtoCのクレーム処理って本当にこんなに壮絶なんですかね。こちらは経験無いのでわかんなかったです。(((((;゚Д゚)))))ガクガクブルブル

読んでたのは、風邪にもめげず行ったバーゲン会場です。
入場やレジ待ちの間に読み進めてたのですが、思わず笑いそうになってしまい堪えるのに苦労しました。
この人の本は、3冊目ですが、どうしてもニヤニヤしながら読んでしまいます。
なんつーかツボにはまるんですよね。
といって軽いだけかと思えば、奥に潜むのは「何のために働くのか」という、けっこうずっしりくるテーマだったりします。
明日の記憶」もそうだけど、難しそうなテーマでも軽く扱うのがめちゃウマな作家さん。
かなり僕としては大注目です。

December 05, 2005

「明日の記憶」萩原浩


明日の記憶」萩原浩

急速に物忘れが激しくなった広告代理店の営業部長である佐伯。 会話中、俳優の名前がでてこなかったり、買い物に出かけようと車に乗った瞬間、家の鍵をかけたか不安になったりと、最初は些細な物忘れだったが、症状は日に日に酷くなり、とうとう仕事の約束まですっぽかしてしまう。 意を決して精神科に診断に行くが、そこで告知された診断は若年性アルツハイマーだった。

恐ろしく、悲しく、そしてとっても良い小説でした。

人間関係は記憶がなければ成り立たない。
頼りになると思う気持ちも、腹立たしいと思う気持ちも、すべて記憶があるからこそ持てる感情です。
そして愛しいと思うことも、やっぱり記憶があるから。

積み重ねてきた人生が徐々に欠落していくことへの恐怖を、一人称ながら抑えめの筆致で描かれています。

この本を読んで感じることは一つでした。
当たり前だけど、人間はいつか死ぬと言うこと。
僕だって残された時間は、多くても後50年くらい。
幸せな記憶を積み重ねていける時間が、どれだけ限らない。
もっと毎日を一生懸命に生きていかなければ。
そんな気持ちを新たにさせられる一冊でした。

特に良かったのはこのくだり。思わずページの端を折ってしまいました。

記憶は自分だけのものじゃない。人と分かち合ったり、確かめ合ったりするものでもあり、生きていく上での大切な約束事でもある。(中略)たった一つの記憶の欠落が、社会生活や人間関係をそこなわせてしまうことがあるのだ

その通り。酔っぱらって記憶を無くして「あれ貸してくれるって言ってましたよね」なんて言われてるようでは、信用無くしますよ〜。>自分
 
 
この作家さん、先週読んだ「あの日にドライブ」も、とても面白かったです。
2作続けてキタので、読み漁りモードに入ることにします。
かなり期待できそう。

November 22, 2005

「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~」リリー・フランキー


東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~
 
僕は、帯や広告に有名人や読者から感想を寄せ書きしてる売り方が、とても嫌いです。
「これはスゴイ!今年の最高傑作です(ぴーこ)」
「こんな感動生まれて初めて(32歳・女 OL)」
「号泣しますた(45歳・男 2ちゃんねら)」
なんてのが書かれてると、
「うっせー!商魂丸出しでゴチャゴチャ書くんじゃねー!」
と思ってしまうのですが、この本もご多分に漏れず、帯にぎっしりそういうのが並んでます。

あ〜、やだやだ。
純愛・感動の押し売りイラネ(゚д゚)

こんな感じで敬遠してたんですが、あんまりにも周りの人が良いと言うのと、僕が昔住んでいた小倉や若松が出てくるよってことなので、軽く読めそうだしと借りて読んでみたかわけです。

この話は、かつて(中略)上京し、弾き飛ばされ故郷に戻っていったボクの父親と、同じようにやって来て、帰る場所を失してしまったボクと、そして、一度もそんな幻想を抱いたこともなかったのに東京に連れて来られて、戻ることも、帰ることもできず、東京タワーの麓で眠りについた、ボクの母親のちいさな話です。

だああああ(T_T)

これは反則だって、反則。ぴーっ。 
  
 
普段まるまるっと忘れてますが、さすがにこれを読むと両親のことを考えました。
とはいえ、うちのオカンは変人で、こんな立派じゃないですが。
あ、オトンがヤクザっぽいのは一緒かw

我が家の両親は、ここ最近何度か病気してたものの今のところピンピンしてるだけに、いつかは必ずこの世から居なくなるなんてうまく想像できないのですが、これだけ親不孝三昧を働いていて、今逝かれたらめっちゃ困ります。後悔しきれない気がします。

12月・1月は両親の誕生日です。
たまには親孝行して驚かせてやらんとなーと本気で考えてしまいました。
 
 
 
100点満点の名作!と言いたいところですが、帯がキモいので99点にしときますw
いやいや、ほんと未読の人は是非どうぞ。

October 24, 2005

サンクチュアリ

ひさしぶりにマンガ喫茶でマンガ漬けになってみました。

面白いよと知り合いに薦められて、手にとって読んでみたのはコレ。


サンクチュアリ

カンボジアの内戦で両親を殺され、命からがら逃げ出して生き延びた二人の日本人の子供は、帰国後に腐った目をした日本人をみて、国の行く末に大きな危機感を抱く。 高校生になった二人は「俺達で日本を変えよう」という目標を掲げ、ジャンケンで表の道と裏の道を決め、二手に分かれてそれぞれ日本のトップを目指す。 高校を中退して極道の世界に入った北条と、東大に進んで政治家を目指す浅見。 命を懸けて目標に邁進する二人に、数々の苦境が襲いかかる。


熱い。暑苦しいくらい熱い。
劇画チックな絵も暑苦しさを増幅させているんですが、まあとにかく思想が熱いです。

90年代の作品なのですが、物事の本質はあまり変わってないので、ちょっと置き換えたら今でも十分通用しますね。

話のありえなさは「島耕作」以上ですが(それってものすごいあり得ない度ってことか!)、それでもやっぱり夢中になって読み切ってしまい、ちょっと熱くなってしまって、うお、俺も仕事するべ!ってなっちゃうあたり、やっぱり男ってば単純なわけですね。はい。

まあ、読み終わった頃には夜中だったので、帰って寝ただけですが(・∀・)

October 18, 2005

「税の負担はどうなるか」石弘光


税の負担はどうなるか」石弘光

源泉徴収というのは、本当にうまくできている制度だと思います。
新卒で会社員になってしまうと、ひかれてる状態が最初から当たり前なので、ビックリする金額をお国にもっていかれてるっていうのに、あまり関心を持たないままにスルー、みたいな。
僕がそんな感じでした。

んで、やっぱり今の会社になって小さいうちってのは社会保険なんてはらってたらツブれるがな、医療保険も病気しないからいらねーよ、風邪なんて寝てりゃ治るねん、みたいな時期が、まあどこでもあると思いますが、僕らにもやっぱりありまして、そこからそんなこといってられないから全加入で満額納入ってなると、おい、ちょ、おまいら、なにこれ、んでこんなに高いんよおqあwせdrftgyふじこlp
、と改めて思うわけでございます。

よーするに税金高いんじゃ! 
 
ということで読んでみたのが本書。

まずはいきなり序文で、増税は不可避ときました。あれ?

将来の名目成長率の見通し(せいぜい二ないし二・五%)と、税収の所得弾性値(現在では一・一程度)を前提とすれば(中略)<この増加額は国の一般会計で一兆数千億円程度に過ぎない。この一例からも容易にわかるように、景気回復−税収の自然増だけでは問題の解決に程遠い。

1兆数千億円。。。

2003年の一般会計予算、歳入81.8兆円似たいし税収が41.8兆円。
国・地方の長期債務残高の規模は719兆円。

焼け石に水やん。
 
 
そして、こんな借金漬けの中でも、まずいことに高齢化社会はやってくるため、医療費や年金など財政需要は増す一方であると続きます。

2001年度の国・地方の総歳出177兆円は、このままの制度を維持すれば2025年には360兆円程度になると推定されている。

  ・・・・・。         オワタ?(・∀・)         よーするに、税金が全然足りないし、これからもっと足りないんだよと言ってます。

やっぱそうか・・・。そうだろうなとはうすうす思ってましたが・・・。

そして、相続税やら法人税や所得税など、過去の景気対策などで今はいびつになってしまっている税制を是正して、もっと幅広く税金を集めることにならざるを得ない、そしてそれだけではやっぱりぜーんぜーん足りないので、消費税の引き上げは不可避であろうというふうに展開していきます。

うっせー!(逆ギレ)
いくら論理立てて説明されても高いもんは高いねん!ゴルァ(゚д゚)

よっしゃ、こうなったら将来は海外逃亡や〜。
 
 
・・・と、安直な発想に至りそうになったところを5章で先制パンチも食らいました。

(諸外国と比較して)統計データで見る限り、日本における税負担の重さを検証するのは難しい。2002年度の国民所得に対する所得税・住民税の比率を取ってみると、日本は6.8%と一桁であるのに、カナダ20.9%、イタリア15.8%、アメリカ14.2%(中略)このような実態から見る限り、日本のサラリーマンの税負担が特に重く、勤労意欲を著しく阻害しているとも思えない

(日本の消費税率5%は)国際的に観てあまりにも低すぎる。先進国の中では最低であり、台湾、シンガポール並みに過ぎない

    (ノ≧∇≦)ノ ミ ┸┸ ムキー!! わかった。わかりました。 もっと税金は増えるってことですね。そうですか。そうですか。   まあ、日本が倒産状態になったらそれこそ困るし、社会保障削りまくって治安の悪い世の中になっても困ります。

こうやって納得する説明をされると、もう仕方ないという気持ちになるんですよね。

でも、僕だけではなく日本人の重税感の源は、公務員の無駄遣いがそこかしこで常態化してるのが伝わってくるからでしょう。
そこら中で無駄遣いしまくってる予算消化の公共事業とか止めろって思うし、居眠りしてるしたり昼間からゴルフしてる外郭団体のエライさんとかいっぱいいる。

そのへん、なんとかしてから増税してくれー。ほんまに。(`・ω・´)
というわけで、なかなか興味深い一冊でした。
ぜんぜん知識無かったので良い勉強になりました。

September 27, 2005

川端さんblog発見!

僕が今、最もお気に入りの作家さん、川端裕人さんのblogを発見しました。
ココ

なんだかblogだと、とっても身近な気がします。
丁寧にコメント返されてるようなので書き込んでみようかなとか、いっそのこと新刊出てるので、読んだら感想をトラックバック送ってみようかなとか、なんて、神をも恐れぬ行為を計画中です。本当に『全力少年』聴きながら読んでみようかな。うーん。どきどき。
 
 
そういえば十数年前までは、出版された以外の作家さんの文章を読む機会なんてなかったんだよね。やっぱネットってすごい。

September 19, 2005

「東京奇譚集」村上春樹


東京奇譚集」 村上春樹

きたきたきたー。

村上春樹の短編集買ってきました。

2ページ目で、早速春樹節にくらくらっときます。

「私にも似た体験がありました」という具合に話題が発展してもいかない。まるで誤った水路に導かれた用水のように、僕の持ち出した話題は名も知れぬ砂地に吸い込まれてしまう。短い沈黙がある。それからほかの誰かがぜんぜん違う話題を持ち出す。

かっこえ〜。

話題が誤った水路に導かれた用水って!はぁ〜。うっとり。
コレを他の人がやると、キザで腹立たしいのだけど、やっぱ本家はクールな感じですよ。

というわけで、早速読了。
イイ!(・∀・)

描かれている世界が単純にカッコよくって、読み終わった後に訪れる寂しさやムフフ感がたまらんのです。
(;´Д`)ハァハァ
 
 
ちなみに読んでた場所も良かったです。
靱公園横の178's cafeと言うところ。
このカフェ、広々としていて、靱公園の緑をうまく取り入れているせいか、中にいると大阪にいるってことを忘れてしまえます。
ゆっくりと本を読むにはオススメ。
京町堀あたりには感じの良いカフェがちょくちょくあります。
ちょっと自転車で距離があるのだけど。やれやれw

August 16, 2005

「博士の愛した数式」 小川洋子


博士の愛した数式」 小川洋子

家政婦として働く「私」は、ある春の日、年老いた元大学教師の家に派遣される。彼は優秀な数学者であったが、17年前に交通事故に遭い、それ以来、80分しか記憶を維持することができなくなったという。数字にしか興味を示さない彼とのコミュニケーションは、困難をきわめるものだった。しかし「私」の10歳になる息子との出会いをきっかけに、そのぎこちない関係に変化が訪れる。彼は、息子を笑顔で抱きしめると「ルート」と名づけ、「私」たちもいつしか彼を「博士」と呼ぶようになる。

ちょっと前に借りていて、やっと読むことができた本書。
ほのぼのとした良いお話でした。
ウイイレという勝負の世界に身を投じ、殺伐としていた頭には、かなり良い心の清涼剤になりましたw

文章がとっても幻想的。
なんだか夢の中のお話みたい。
あれー、この感覚はどっかでも味わったなーと思ったら、そうだ「センセイの鞄」だ。
「さあ、ここで泣け!」
みたいな押しつけがましさがなくて、話が淡々と進むのだけど、じわーっと染みてくる感じも共通してる印象です。

いやあ、優しい気持ちになれる、本当に良い本でした。
 
 
個人的には、首位争いをしていた阪神タイガースが出てくるのが、とっても懐かしいです。
亀山や湯舟あたりの時代で。
あの当時の大阪の興奮っていったらすごかったからなー。
この小説では、舞台として岡山や倉敷あたりを臭わせる記述があるけど、あのあたりも同じように盛り上がってたんかなーと思ってみたり。
それにひきかえ今年は首位争いをしてるというのに、この冷静っぷりはどーしたんだろうね。

August 06, 2005

「半島を出よ」村上龍


半島を出よ

2010年。北朝鮮のコマンド9人が開幕戦の福岡ドームを武力占拠し、2時間後、複葉輸送機で484人の特殊部隊が来襲、市中心部を制圧した。彼らは北朝鮮の「反乱軍」を名乗った。財政破綻し、国際的孤立を深める近未来の日本に起こった奇蹟。

村上龍は、あまり読んだことがなくて、
「69」「長崎オランダ村」「はじめての夜 二度目の夜 最後の夜」くらいかな。
(どれもおもしろかった!)
これらは全部、短くてテンポの良い話だったので、いったい村上龍の長編ってどんなのなんだろうという興味もありまして、手に取ったのが3週間前。
 
 
や、やっと読み終わったぁ〜。

忙しかったのもあるけど、こんなに手こずった本は久しぶりです。

なんせ長い!
上下巻あって400字詰め原稿用紙で1650枚。
最近薄い本ばっかり読んでたから、耐性がなくなっているのかも。
それだけじゃなくってこの本、細部を書き込み過ぎているので、途中でダレるのです。
僕は長編でも面白いときは朝までかかってでも一気に読んでしまうのだけど、コイツに関してはそうもいきませんでした。終盤だけはテンポが良いのですが、どうも書き込む部分、端折る部分の配分がちぐはぐな印象。
とはいっても、これだけの大家と勢いのある出版社が組んでいて、そのくらいわかってないはずない。エンターテインメント性を犠牲にしても、伝えたい何かがあったのかな。
 
  
と、ちょっと批評っぽい口調になってしまいましたが、話はめちゃくちゃ面白いです。
上下巻4000円払っても、それだけの価値はあると思います。

この本で書かれている5年後の日本は、ほんと悲惨。
財政は破綻し、国際社会からはバカにされ、国民はインフレで苦しみまくり。
もちろん最悪のシナリオだとは思いますが、別に現実なってもおかしくもなんともない。
日本にせよ北朝鮮にせよ、国の舵取りがどれだけ国民の人生を左右するかってことですね。

個人的にも、よく知ってる福岡が舞台だったので、楽しめますた。
満足です(^^)

July 13, 2005

「子どもが減って何が悪いか!」赤川学


子どもが減って何が悪いか!

少子高齢化社会の行く末については興味を持っているので、手に取ってみた本書。

女性の勤労と子育ての両立を支援する「男女共同参画社会の推進」が、統計上では実は全く少子化解消には貢献しないことを明らかにしたうえで、「結婚するしない、子供を産む産まないという選択で、何か得をしたり、批判されたりする社会は間違っている」という主張を展開しています。

興味深い部分としては「男女共同参画社会」を提唱する人たちが、いかに自分たちに都合の良いデータだけを扱っているかを、統計学的アプローチから証明する部分でした。
そりゃ都合のいいデータだけ抜き出せば、都合の良い結論を導けるよね、みたいな。
同じような手法は広告などのビジネスシーンでも多用されています。
もっともらしい人が、それらしいデータをつけて何か言っているからといって、安易に盲信するのではなく「そもそもそのデータは本当に正しいのか」を常に意識せよという筆者の主張は、生活のいかなる場面でも役に立つはずです。

僕も単純に
「少子化→国力低下→マズー( ゚Д゚)」
とステレオタイプに思っているフシがあっただけに
「少子化なんて都市化の進んだ近代社会では防ぎようがないんだよ」的なスタンスは目からウロコ。
確かにドイツやイギリスのGDPと国際社会での存在感を勘案すると、そう安直に悲観することは無いのかという気もします。
ただ、ではその少子高齢化社会を前提としたときに、どういう社会が望ましいのかという点は、割かれているページも少なく、尻すぼみな印象がしました。このあたりは新書だからしかたないのかな。

そのあたりに狙いを付けて、関連書籍を数冊読み込んでみようかなあと思いましたとさ。

June 14, 2005

「センセイの鞄」川上弘美

本との出会いって不思議だなーと思います。
同じ本でも手に取るか取らないかは、その時の気分次第。
他の日だったら見向きもしなかったような本が、とっても良い本だったとき、なんだか縁みたいなものを感じます。

この本はそんな本でした。


川上弘美「センセイの鞄

38歳のツキコは、既に70代となった高校時代の国語のセンセイに、馴染みの居酒屋で再会する。友情に似たほのかな好意はやがて、もどかしく切ない恋へと発展し…

今の自分の境遇からはあまりにも遠い設定です。
センセイでもなければ老人でもないしw
恋愛小説って、自分の境遇とかけ離れていると、どうしても感情移入が弱くなりがち。
しかも最近の純愛ブームに、けっこう辟易してる僕です。
こんな、いかにも「ほれ、純愛食え!」みたいなあらすじの本を、ここ最近は本当に敬遠していたので、なぜコレを買ってしまったのかは、我ながら不思議です。

でもやっぱり食わず嫌いは良くないですね。良かった。

この二人の呑んだくれっぷりがいいなあ〜と思いました。
センセイもツキコさんも呑みっぱなし。
物語的なクライマックスがあるわけでもないんだけど、うまいモノたべて、酒呑んで、のほほんと話をして、その空気が心地良くって、親密になっていく。
この課程の描き方がとっても自然な感じ。
「そういう心地良さは、たしかに年齢を超えるよなー」
って素直に思わせられてしまうあたりが、筆力なんでしょうね。
だからって妙にリアルなわけでもなくって、ファンタジーのようなふわふわした印象も残るのは文体のせい?
不思議な印象が心地良い小説だなーと思いました。


ちなみに映画化されてるらしく、小泉今日子、柄本明だとか。。。
うーん。ちょっとパスかなあ。
原作のイメージだけで十分のような・・・。

May 24, 2005

「ダイスをころがせ! 」 真保裕一

ダイスをころがせ!

事業失敗の責任を押しつけられ嫌気がさし、商社を辞した駒井健一郎34歳。 妻と子に出て行かれ、どん底の日々を過ごしていたある日、高校時代のライバルであり恋敵でもあった天知達彦が現れ、驚くべきことを口にする。 「次の衆院選に立候補する。共に戦ってくれ」 第二の人生を拓くため、彼らはコネも金も無く、完全無党派で選挙に挑む。 理解のない妻、敵陣営の妨害、様々な難問が立ちはだかるが。

ただの選挙話じゃないです。
話の作り方がウマー(゚д゚)。

天知の祖父の収賄疑惑を追ったり、自分が職を辞すきっかけになった老人ホームの誘致問題に絡む不正な土地取引が現れるなど、ミステリーな味付けがあって、ぐいぐい引っ張られるし、理解のない妻との葛藤の中で選挙戦を戦う姿は、家族と仕事のあり方をあらためて考えさせてくれます。
高校時代に天知と取り合った女性に対する、主人公のウダウダ具合にも共感。

そんなエンターテインメント的要素をちりばめつつ、押しつけがましくないように、日本の政党体制を批判。

いやー、面白かった。
 
 
30代中盤。仕事に人生に、色々と迷う時期なのでしょうかね。

僕もなんだかんだ言っても、この主人公の年代は、もう5年後。

いったいその頃、どんな暮らしをしているんでしょうねえ・・・、なんて思ったりしました。

May 09, 2005

GW読書

とりあえず個人的な読書メモとして。

恩田陸2冊。

三月は深き紅の淵を
うーん。意図が全くわからん。うまくオチなかっただけに見える。
僕がミステリーを読み慣れてないのが悪いのか?

ネバーランド
君たちは少女漫画の主人公かと。

2冊続けてハズれ感たっぷりで、もう恩田陸を読む気がしなくなりました。
手に取ったのが、たまたま合わなかっただけなのかなあ。
まあ、まだ3冊だし、もうちょっと読んでみるかな。
 
 
 
むかしの味
とても久しぶりに池波正太郎を読みました。
池波センセの書く食べ物の話は、とってもおいしそう。
僕が、うまいモノにとても情熱を注ぐのも、昔から読み漁ってた影響なのかもしれません。
この本は、池波正太郎が思い出と共に、各地の名店を語るというもの。
そうそう。お店で食事するってのは、単に食べ物を味わうだけじゃなくて、一緒に居た人と話した内容や、そのとき自分のおかれている状況も一緒にすり込まれるんだよね。
エッセイ全般に言えるけど、個人的な内容を、関係ない人が読んでも楽しめる内容にしてしまうんだから、やっぱ作家ってすごいなあ。
  
 
 
悪について」(岩波新書) 中島 義道
倫理系の本、久しぶり。


われわれは、たえず「善くあろう」と欲しながら、(中略)自分のうちにはびこる悪に両肩を落とし、自分自身に有罪宣告を下し、そして「なぜだ?」と問い続けるほかはない。
なぜなら、このことを全身で受け止めて悩み苦しむこと、それがとりもなおさず「善く生きること」なのであるから。

 
 
 
aiko bon」 aiko
こんなのまで買っちゃって、僕は病気ですね(´・ω・`)
生い立ちとかあんまり興味がないんだけど、aikoのオススメ名盤や、自曲の解説は楽しかった。
超絶(;´Д`)ハアハアする写真がイパーイ。
特にヤバいのはP189の左上。P284〜P287。悶え死ねる。
明らかに僕の趣味とズレてるのに、ほんとかわいいんだよなあ。

April 30, 2005

恩田陸「夜のピクニック」


恩田陸「夜のピクニック

あの一夜に起きた出来事は、紛れもない奇蹟だった、とあたしは思う。 夜を徹して八十キロを歩き通す、高校生活最後の一大イベント「歩行祭」。 三年間わだかまっていた想いを清算すべく、あたしは一つの賭けを胸に秘め、当日を迎えた。去来する思い出、予期せぬ闖入者、積み重なる疲労。 気ばかり焦り、何もできないままゴールは迫る――。

良い本。
書店員がもっと売りたい本屋さん大賞受賞ってのはダテじゃないです。
話題になると手に取る気がしない天の邪鬼な僕ですが、これは読んで良かったなー。
 
 
高校生が純朴で頭が良すぎるきもしますが、公立高校の進学校ってこんなかんじなんかな?
だから嘘くさいような、綺麗すぎるような、と感じる人も多いと思います。

僕も実はそう思うんですけど、
「こういうピュアな部分も持っていたんだよなあ」
と思い出せるところが、この本の良いトコと割り切れば、全然これで問題ないっす。
 
逆に、高3あたりで読んでも、僕なら「何をきれい事ゆーとんねん」としか思わなかったでしょう。
若い人に読んで欲しいって声もよくあるようだけど。
 
  
そういえば立命にも、全体行事ではないんですが、衣笠から草津までを夜通し歩く「ナイトハイク」という意味不明の行事がありました。
あれだって、この本みたく昼から80kmもあるかないけど、たいがいしんどかった。
なにより辛いのは、必死で夜通し歩いたのに、草津から京都に戻るのは電車で30分という現実。
圧倒的な文明の利器の前には、人間なんていかに無力かを感じることができますw
 
 
 
恩田陸って、これが2冊目なんですが、結構いいかも。
このGWで、あと3冊くらいは読んでみようかと思ってます。

April 19, 2005

柴崎友香を読み漁ってみる

週末に「きょうのできごと」の原作者、柴崎友香を纏めて購入してみました。

青空感傷ツアー
ショートカット
フルタイムライフ

僕の本の読み方は、気になる作家を見つけたら、まず打診買いしてみます。
その感触が悪くなかったら、複数まとめ買いして。ハマったら全冊購入するのがパターン。
・・・なんだけど、この作家に、その方法を使ったのは間違いだったなあ。

この人の書く雰囲気は好きなんですが、基本的にクライマックスとかは無いようなので、続けて読むと飽きちゃいました。
きっと、ミステリーやらの狭間に読めば、癒されて良いのでしょう。
そういう作家さんだと思う。

フルタイムライフ」は、本町らへんに勤め出す新社会人OLの1年間の話でした。

主人公がオフィスにあるホッチキスの針はずしを初めて使って「こんな便利なものがあるなんて知らなかった」と言って感動してる場面なんかは、
「あー、そういう感動って、そういえば俺も働きだしたときあったよー!」
と、遠い昔の感動を思い出しました。
僕は、パンチにアジャスターがついてるのも、感動した気がする。
「真ん中で折って印つけてからパンチせんでええんやー!」
って。
机の上に印刷した資料を、順番に並べて置いて、何人もの人が1部づつ取りながらぐるぐる回って会議冊子作ったりするのも感動したなあ。社会人っぽい!!(・∀・)とか。

そういえば最近、その手の感動が少ない。
感性が鈍ってんだよなー、きっと。(´・ω・`)
 
 
さて今週は恩田陸に初挑戦なり。おもろいかな。どーかな。

April 16, 2005

鷺沢萠一周忌

mixiを見ていて思い出したのですが、11日は鷺沢さんの一周忌でした。

去年に訃報を聞いたときは、本当にショックだったなあ。

あれから、もう一年も経つのですね。。。
 

 
「作家になりたい」というのは、本好きならかなりの割合で一度は抱く憧れだと思います。
ご多分に漏れず、僕も高校生の頃に、そう思ったことがありまして、僕の場合、その憧れは鷺沢萠と池波正太郎の二人に頂きました。(よく考えるとヘンな組み合わせだなあ)

思えば、ふにゃふにゃ遊んでばっかりだったのに、小論文と英語なんていう無謀な倍率の胡散臭い入試をかいくぐって、無事に大学に受かったのも、高校の時に鷺沢さんの文章を何度も何度も読んで、たまにはちょっとマネしたりしていたおかげかもしれません。ありがたや。

そんな風に彼女の文章は、昔からいつも僕の憧れであり、きっとこれからもお手本であり続けるのだろうなあと思います。
いつか彼女のように美しい日本語を綴れるようになりたいものです。本当に。
って、佐藤竹善の声で歌いたいと思うくらい、叶わない憧れなんでしょうけど(笑)

鷺沢さん、どうか安らかに。

はあ、もう新刊でないんだと、またも実感。
しょぼーん。

April 05, 2005

藤田晋「渋谷ではたらく社長の告白」

I田に借りたので、読んでみました。


「渋谷ではたらく社長の告白」藤田晋

著者はサイバーエージェント社(CA社)の社長であり、奥菜恵のダンナさん。
最年少での上場記録保持者でもあります。
結構、blogもマメに更新されていて、気負って無い感も良い感じで、僕の定期巡回コースに入ってます。
そんな藤田さんの、起業から今までを振り返った書。

CAさんは、取引先って事情もあり、面白くなかったら触れないでおこうと思ったんだけど、いやいや面白かったです。
僕がこういう仕事をしているから、面白く感じないわけはないのだけど、そうじゃない人でも、十分に面白いと思います。
大体2時間くらいで読めました。
blog以上に、多くの人に読んでもらえるように、気軽に読める文体や、話の展開に、そうとう気をつかってはるなー、と思います。
さすが営業の鬼です。

特に面白かったのは、ネットバブルの盛り上がりから崩壊までのくだり。スリル満点です。
ネットバブルって本当に凄かったんですね。
当時は九州で鉄に囲まれていたけど、それでもその熱は伝わってきてたもんなー。
 
 
しかし、この本を読んでると、
「ベンチャーってのは、会社に寝袋で寝て、休みも12時間働くのが当たり前だ」
って認識されそうですね。(>_<)
かなり藤田さんは、ハードワーク信奉のご様子。
もちろん一理あるけど、僕はそのあたりの考え方については、堀江さんのように、きっちり休んで集中することを理想としたいかな。なかなか難しいけど。
もちろん、どちらが正しいとかではなくて、理想とするスタイルの差だと思います。

March 17, 2005

「黒川温泉 観光経営講座」後藤哲也、松田忠徳

週末読んだ本のうちの一冊。

「黒川温泉 観光経営講座」後藤哲也、松田忠徳

温泉教授キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
新明館キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

まさに温泉界巨頭の対談集!

温泉教授というのは松田忠徳という人で、札幌国際大学観光学部で温泉文化論を教えてられる、文字通り温泉教授です。
日本で早くから循環風呂のエセ温泉を否定し、源泉かけ流しの大切さを説いています。

僕も温泉はかなり好きです。少なくても300湯くらいは行ってます。
でも、そのうちのかなりの数が循環風呂です。とくに関西周辺はヒドい。
プールの臭いのする露天風呂なんて、温水プールって言うんだよ ゴルァ!!( ゚Д゚)

なんて毒づいてたときに、出会ったのが「温泉教授の温泉ゼミナール

これだよ!と膝を打ったもんです。

それ以来、僕は、かーなり温泉教授の信者です。
松田先生が、政党つくったら、そりゃ迷わず一票いれますよ!ってなくらい。
大政浴賛会。なんちゃって。
もちろん新聞出てもとりますよー。
聖湯新聞。なんちゃって。
い、いかん、悪のりした。ごめんなさい (・∀・;)
 
 
そして、後藤さんというのは、熊本の黒川温泉を全国区の人気にした立役者。
僕は、流行ると飽きるという天の邪鬼な性格ですが、どんなに人気になっても黒川はやっぱり素晴らしくって、何度も通いました。宿泊4回。日帰りは5,6回くらいかなー。
湯も良いですが、なんと言っても街全体の、統一感ある「何もないっぷり」が、本当に素晴らしい。
癒されるとはこのことです。
ちなみに黒川の中でも、僕が特に素晴らしいと思う「山みず木」も、後藤さんのプロデュース。

なんだか話があっちこっち行きますが、僕が黒川の露天風呂でお気に入りなのは「いこい旅館」「山みず木」「黒川荘」ですね。
ふもと旅館」というところも、設備がちょっと古いためか、そんなに人気がないけど、中から鍵をしめるだけで貸し切りになる宿泊客専用の別館の内湯が8つもあって、料理もおいしいし、泊まるならかなり穴場でウマー(゚д゚)
ちなみに後藤さんの新明館の風呂は、僕としては(・ω・)??


とまあ、温泉好きには、有名なお二人なのですが、そりゃこの二人が出した本とあれば、読まないわけにはいきません。
  
なんだか本の感想に入る前に、盛り上がりきっちゃいましたが、結論からすると、良い本でした。

全体としては2部構成。
1章、2章で黒川温泉の人気の理由と、それを作った後藤さんについての話。
3章、4章で巨頭二人がかたる日本の温泉地事情。
そして5章で、全体をふまえて、これからの黒川がどうあるべきかの議論。

1,2章は何度か聞いたことがあったので、やっぱり3,4章が面白かったです。
名指しで各地を批判するする(笑)
「湯布院はもうダメですね、あそこは観光地であって温泉地では無い」とか。
公共温泉施設もボロカスのメタクソです。
一番興味深かったのは、経営的にも優れた黒川モデルが、どのような顧客リサーチをもとに作られたのかと言う部分。
顧客第一の発想法だけでなく、競合のリサーチが徹底してるなあ、という印象です。
まさに題名通り経営論。


最後ですが、一番「そうだよ!」と思った一文をご紹介。


良い豆腐屋さんを育て上げるのは、豆腐を食べる消費者です。
当然、良い温泉を育てるのも、入浴者の意識次第です。

まったくです。
正しい温泉観(と僕は思います。巷で言われるように偏った一面はあるにせよ)を養うためにも、「温泉教授の温泉ゼミナール」は、本当に一人でも多くの人に読んで欲しい一冊です。

March 08, 2005

「京都名庭を歩く」光文社新書

「京都名庭を歩く」光文社新書

とっても面白かったです。

僕はお寺好きだけど、意味もわからずいいなー、と思ってみてるだけだったので。

例えば銀閣寺で山を登っていく事の意味。
曼殊院の手すりの高さと遠近法の関係。
龍安寺の石庭の作者の謎。
二条城が北に対して垂直を保てていない理由。

全部行ったことあるのに、知らないことだらけ。
いやいや、こういうのをわかっていくと、さらに面白いに決まってます。

日本史の知識があった方が良いと思うけど、高校日本史がおぼろげに残ってるぐらいで十分。


やー、秋は、さっぱり寺巡りできなかったので、春はお花でも観に行こう♪
願わくは、桜の下にて、春呑まん。
あれ、またお酒?

というわけで、昔から行きたい行きたいと思って止まない「桂離宮
インターネットで予約できるようになってるのを、この本で初めて知って、早速アクセスしてみたものの、春の土曜日はもちろんいっぱいでした。
次に、土曜日開くのは秋か・・・。

本当に縁がない。行きたいよ〜。むずむず。

January 08, 2005

11,12月読書

珍しくビジネス書。人から借りた2冊。

スリッパの法則
・人の話を聞かない社長には投資しない
・社長室の豪華さとその会社の成長性は反比例する
・スリッパに履きかえる会社に投資しても儲からない
・極端に美人の受付嬢がいる会社には問題がある
など、「カリスマ・ファンドマネージャー」と呼ばれた著者の「伸びる会社の見分け方」みたいな本。
法則を導く論理が、破綻しすぎです。
これじゃ占星術で株価がわかるって言ってるのと一緒だ。
まあ新幹線のおともにビールのみながら、とかなら良いかもしれないかなー。
まさに売るために書かれた本という印象。
だから買いたくなるような深みがない。
星一つ。

魅せる技術
男もビジネスシーンではおしゃれしなさい、と。
ハイ。努力します(ーー;)

それにしてもビジネス書って、何でもかんでも
「何とかの人、何とかでない人」とか
「ナニナニになる何十の法則」みたいな題名が、やたらに多い。
最近は新書までそんなのが多い。
要は人目を惹きたいんだろうけど、あまりにチープだと思わないのだろうか。
 
 
 
去年末、ちょっとはまった作家を3冊。
石田衣良。「池袋ウエストゲートパーク」の人。

アキハバラ@DEEP
重度の吃音症だったり、潔癖症で女性恐怖症だったり、光でフリーズしてしまったりする、それぞれ対人に問題を抱えるオタクたちが主人公。
だけど彼らは、それぞれ人には負けない一芸がある。
そんな彼らが作った会社が「アキハバラ@DEEP」が、画期的なAI機能付きサーチ・エンジン「クルーク」の開発に成功する。
しかしそのソフトは、巨大IT企業(ソフトバンクっぽくて笑える)に盗まれてしまう。
彼らは無事に「クルーク」を取り返すことができるか。オタクのパワーが結集する。

みたいなお話。
初めての石田衣良だったんだけど、すっっっげー面白かったです。
設定自体はありがちかも。
コンピューターが知能を持つなんて、映画でも小説でも昔からあるし、主人公がオタクという設定も、あまり珍しくない。
最近では川端裕人の「The S.O.U.P.」」が、かなり近い設定だった気がする。
で、ストーリーも、斬新なわけでもない。
それでも面白く感じちゃうのは、やっぱり主人公たちの描き方。
読むうちに、いつのまにか応援しちゃってた。
爽やかな読後感。さいこーっす。

というわけで、続けて手に取りました。
波のうえの魔術師

あの銀行を撃ち落とせ!謎の老投資家が選んだ復讐のパートナーはフリーターの“おれ”だった。マーケットのAtoZを叩きこまれた青年と老人のコンビが挑むのは、預金量第三位の大都市銀行。知力の限りを尽くした「秋のディール」のゆくえは…。

株がわからないと、ちょっと細部がわかりにくい気がする。
でもやったことのある人なら、すんなりと楽しめる。
テンポのいいストーリー展開。
ドラマ、「ビッグマネー!」の原作らしい。

娼年
コールボーイになった大学生の、一夏のお話。
としか書きようがないくらい、淡々としてる。
エンターテインメント性の高い前出の2冊とは、かなり趣が違いました。 
ベッドシーンは多いけど、別に嫌らしくない。



その他。(めんどくさくなっちゃったw)
7月24日通り」 吉田修一

センス・オブ・プログラミング!」 前橋和弥
 

October 29, 2004

9,10月読書

あ、あかん。ぜんぜん読んでへん。
とくに10月は。ったく。

引き続き追悼。野沢尚。

破線のマリス
報道被害は今も昔も同じなのかも。Amazon式に言えば★★★☆☆くらいか。
筋はおもしろいんだけど、主人公と後半のストーリーにどうしても感情移入できないなー。

龍時01-02
サッカーって、小説にしにくそうなものだけど、野沢さんの筆力ではそんなことはカンケーないのでしょう。サッカーを見る視点がちょっと変わったかもしれません。でも、サッカー好きやサッカー経験者がこの本を読んだら、どう思うのか聞いてみたい。

深紅
とりあえず、いったんこれで野沢さん巡り終了。
犯罪被害者の視点を描く、息の詰まるような小説。
ミステリーとして読めば後半が尻すぼみっぽく感じるけど、人間愛的なところを訴えたかった書と解釈すればすばらしい。
でもちえこさんもいってたけど、確かにこの人のミステリーは後半ダレるの多いね。「恋人よ」とか、ほんとつらかった。

パレード」  吉田修一

吉田修一といえば、連ドラにもなった「東京湾景」の作者。読んでないけど。
でもって、こないだの芥川賞受賞作家。
最近の注目の作家さんと言うことで、初めて手に取ってみたのがコレ。
ガクガク(((( ;゚Д゚))))ブルブル。
読み始めは宮本輝の「私たちが好きだったこと」に似てるなあと思ったのに、全然ちがう。
こわい。これはこわいよ〜。

September 21, 2004

「アフターダーク」村上春樹

村上春樹の新刊「アフターダーク」をやっと読みました。

刊行後間もないというのに、すでにAmazonのレビューが147件!
日本中のハルキストはご健在。
賛否両論あるようですが、これはいつものことですね。


僕は最近、村上春樹作品を読むときには、この人の作品独特の、仕掛けやメタファーを、なるべく意識しないでおこうと心がけています。
深層を読み解こうとすると、どうしても読みながら距離を置いてしまうので。
だから何も考えず、物語の中にどっぷりと浸るようにしています。

そして、登場人物の会話や、描かれる世界のセンスの良さを堪能し、読後に訪れる、漠然とした喪失感や寂寥感を、ただしみじみと噛みしめる。
それが僕に一番しっくりくる村上春樹の読み方だと思ったのです。

そう言った意味では、この作品は、僕が村上春樹作品に求めているものは満たしています。
今までと雰囲気が違っても、やっぱりハルキワールドはカッコエエなあ、と。

ただ、代表作になるような作品というより、新たな境地へと動き出す、序奏のような作品なのではないかと思いました。だから次の作品が待ち遠しい。

September 08, 2004

8月読書

やばー、ぜんぜん読書メモしてないです。
このblogは僕の読書記録という役割もありまして、とりあえずですが、8月読んだ本をメモっときます。

7つの習慣
良い本だ。実践できたら、もちろん理想だけど現実には難しい。
理想に近づこうとすることが大切なんだよね。


追悼、野沢尚。

恋愛時代
イイ!(・∀・)

恋人よ(上)(下)
途中まで最高に面白いのに、ラストらへん、まったく受け付けない。

反乱のボヤージュ
野沢尚ってミステリーなイメージだけど、青春ものも相当おもしろい。


恋愛結婚は何をもたらしたか加藤 秀一
ケッコン式に行く前に、こういう本を手に取るってのはどうかと思ったけど、楽しそうだったので。
今の結婚観が築かれたのは、ごく最近のことなのですねー。20へえ。

ふにゅう川端裕人
川端さんって理系っぽい小説ばっかりかと思ってたので、びっくり。

ダ・ヴィンチ・コード(上)(下)」ダン・ブラウン
聖杯伝説って何よ?基礎知識が無さ過ぎて、どこまでが本当で、どこから虚構なのかさっぱりわからなかった。そういうのがわかってれば、きっと面白いんだろうなあ。
ってか2冊3600円は高いよー。

August 21, 2004

沼上 幹 「組織戦略の考え方」

沼上 幹 「組織戦略の考え方


バブル期には絶賛された日本的経営も、いまや全否定の対象とすらなる。だが大切なのは、日本型組織の本質を維持しつつ、腐った組織に堕さないよう、自ら主体的に思考し実践していくことだ。本書は、流行りのカタカナ組織論とは一線を画し、至極常識的な論理をひとつずつ積み上げて、組織設計をめぐる多くの誤解を解き明かす。また、決断できるトップの不在・「キツネ」の跋扈・ルールの複雑怪奇化等の問題を切り口に、組織の腐り方を分析し対処する指針を示す。自ら考え、自ら担うための組織戦略入門。

先日、経営学部で教鞭を執るやまもと先生の部屋から拝借してきた本です。
日本的経営について、色んな視点から切り込んで、経営学で有名な「TOC理論」や「マズローの欲求階層」などを独自の視点で論評してます。

特に「マズローの欲求階層」に関する考察は、面白い。


自己実現という考え方が美しくて、しかも「安上がり」だということである。(中略)各人が勝手に自己実現しようとし続けてくれるので、(中略)金銭的インセンティブとも無煙だから給料を上げる必要もない。

また、表だった差をつけないあたりも、日本的平等主義ともなじみやすいものであるとしています。
しかし、そこで「おいおい、四段階の「承認・尊厳欲求」を忘れてないかい?」と本書では言ってます。
四段階をすっとばして、五段階である『自己実現欲求』に目が行き過ぎだよ、と。
その前に、ちゃんと評価し、承認し、尊厳を満たしてあげなさい。
方法はカネやポ